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【小中学校】道徳の指導におけるICT活用_11

特別の教科、道徳の指導における ICT の活用についてご説明いたします。

道徳科の目標

特別の教科「道徳の目標」は、小学校・中学校の学習指導要領で示されている通り、「よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うために、道徳的な判断力・心情・実践意欲と態度を育てること」を目標としています。

そして「道徳的諸価値についての理解を基に」とありますように、小学校・中学校の道徳教育及び道徳科の内容が示されており、その内容項目に含まれる「道徳的価値」を手がかりとしながら、道徳科の授業を継続的に行い、道徳性を養っていけます。

小学校の内容項目

中学校の内容項目

道徳科で育てる道徳性

道徳科で育てる道徳性を、学校教育では、「道徳的判断力」「道徳的心情」「道徳的実践欲」「道徳的態度」という四つの要素でとらえることとしています。この道徳性を構成する諸要素は、どれも実践することができるような内面的資質です。

それぞれの道徳性の様相について

このような道徳性の諸様相を育てるのが道徳科の目標です。その目標を達成するために行う学習が、道徳科の目標に示されております。「道徳的諸価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を(広い視野から)多面的・多角的に考え、自己の(人間としての)生き方についての考えを深める」という学習です。

道徳科では、答えが一つではない道徳的な課題を一人一人の児童生徒が自分自身の問題と捉え、向き合う「考え、議論する道徳」への転換により、道徳性の諸様相を育てることが求められています。指導にあたっては、この道徳科の目標に示されている学習活動に着目し、より効果的に行われるようにするための手段として、指導方法の工夫 「ICT」 を活用することが肝要です。

具体的なICT活用

特に道徳科では、視野を広げて、多面的・多角的に考えることが大切です。

その為に児童生徒が、

 ① 自分の考えを持つ

 ② 他者の考えを知る

 ③ 参加者と議論する

 ④ 全体で共有する

こうした学習活動を行うことが考えられます。このような学習活動において、端末をどのように活用すると、時間の短縮とともに、効果的な学習を促すことができるでしょうか?

多面的・多角的に考える

例えば「取得の尊重」と「親切、思いやり」など、複数の道徳的価値の間の対立から生じる問題について、自分の考えを持ち、それを端末に帯グラフに位置で示すと、他者の考えを集められ知ることができます。これらを比べながら、他者と議論することで、多様な感じ方や考え方に接することができます。

ここで議論された考えなどを全体で共有すれば、物事を一つの見方だけではなく、視野を広げて多面的・多角的に考えることができるようになります。

道徳的価値を自分自身との関わりの中で深める

道徳科では、道徳的価値を自分自身との関わりで考えを深めることが大切です。そのためにも、児童生徒が、

 ① 他社と議論する

 ② 自己を見つめる

 ③ 教師が把握する

 ④ 全体に紹介する

こうした、意図的・計画的な学習が必要になります。このような学習活動において、端末をどのように活用すると、時間の短縮とともに、効果的な学習を促すことができるでしょうか?

例えば「正直・誠実」など、一つの道徳的価値を実現したり出現できなかったりする場合の感じ方、考え方は一つではない、多様であるということを、他者と議論することを通して理解し、その上で自己を見つめ、じっくりと自己の生き方についての考えを深めていくために、書く活動を取り入れる。端末に書けば、教師は全員の内容を把握することができ、様々な感じ方や考え方を意図的に全体に紹介することで、さらに一人一人の児童生徒は、自己の生き方についての考えを深めることができるようになります。

道徳科の学習指導過程

道徳性を養うための学習の目的をしっかりと捉え、その目的を果たすための学習活動に着目し、その学習活動をより効果的に行うために ICT を効果的に活用することが求められます。例えば、赤い文字で示しているように、画像や映像、表やグラフなどを大きな画面に示すなど、これまでも学習のなかで ICT 機器を活用して参りました。

これらの活用に併せて、これからは1人1台端末の効果的な活用を考えることが重要です。青い文字で示しているように、自分の考えを持つ、他者の考えを知る、自己を見つめるなど、こうした活動でタブレットを使用することで、考えを共有したり、蓄積したりすることが大変しやすくなります。すべての活動に ICT 機器を活用すれば良いということではありません。黒い太文字で示しておりますが、他者と共有した自分の考えをもとに、しっかりと話し合うことも道徳科では大切な学習活動と言えます。

道徳科の目的

道徳科の目的は、目標に示されている通り、道徳性を養うことで、そのための手段が指導方法・ ICT 活用の工夫になります。この手段であるはずの ICT 活用が、授業の目的になってしまうとその授業は、教師主体の「活動あって学びなし」の授業になる傾向がありますので、気をつけなくてはなりません。

授業はあくまでも、子ども主体の授業を展開することが大切です。

道徳科の評価

道徳が特別の教科となり、道徳科の授業で子供を評価することが求められています。道徳科の評価では、子供の学習状況を継続的に見取り、成長の様子を評価します。

学習状況の評価の視点の例

道徳科の目標に示されている、道徳性の諸様相を育てるための学習をしっかりと行うために、指導方法、 ICT 活用の工夫を行います。そのことで、授業の質が高まり、子供達の様々な学習状況を見取ることができるようになります。

評価のための具体的な工夫例

評価の資料としては、様々な手立てが考えられますが、1単位時間で見取って評価するものではなく、継続的に見取りながら、年間や学期など大くくりなまとまりで評価をし、指導要録等に記録に残します。

最後に

子供たちの学習状況を継続的に見取って評価をする為にも、 ICT を効果的に活用することができます。例えば、子供が自己を見つめ、自己の生き方についての考えを深めるために書く活動を取り入れ、端末に記録を継続的に残していけば、子供自身が学びを振り返り、自らの成長を実感することができるとともに、 教師は子供の蓄積された記録を基に評価をすることもできるようになります。教師の負担感軽減にもつながるということです。

 

 

www.penginedu.com

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